【事例紹介】ゴム製特殊搬送ベルトへの焼印・刻印加工の可能性を徹底検証!

ゴムベルトへの刻印

今回は、ゴム製の特殊搬送ベルトに、ロゴや記号の焼印(型押し)が可能かを検証した事例です。お預かりした素材は、厚みが38mmもある高密度のゴムで、その特殊な形状から加工には工夫が求められました。

本記事では、電気式焼印とホットスタンプで試した結果を比較し、厚く密度の高いゴムに刻印(焼印)する際の注意点、仕上がりの違いをご紹介します。

ゴム素材への加工のポイント

今回お預かりしたゴム製の搬送ベルトは、厚みがあり、側面には溝がある特殊な形状をしています。このような素材に加工を施す場合、いくつかの点に注意が必要です。

搬送ベルトへの刻印・焼印

ゴムという素材は、熱を加えることで溶けて変形しやすいため、印面が滑りやすいという特性があります。特に、手持ちの電気式焼印で加工を行う場合は、わずかな力の加減で印面がずれてしまい、ロゴが二重に見えてしまうことがあります。

また、素材が平らでない場合や、今回のように厚みがある場合は、均一に圧力をかけることが難しくなります。そのため、加工方法や使用する機材の選定が非常に重要になります。今回の検証では、手軽な電気式焼印と、より安定した加工が期待できるホットスタンプの2種類を使用し、それぞれの特性を比較しました。

ゴム製の特殊搬送ベルトへの加工の詳細

電気式焼印での加工

使用機材:150W半田ごて + 真鍮製焼印

ゴムに半田ごてで焼印
上部ロゴ30×30mm、下部ロゴ20×20mmを焼印。熱で表面が軟化するため印面が滑りやすく、押し当ての角度と押し付け時間により僅かなズレやムラが出ます。

ラバーベルトにロゴの焼印

側面への加工については、素材を固定することが難しく、加工面も小さいため不安定な状態での加工となり、わずかなずれによってロゴが二重に見えてしまうケースがありました。

加工のポイント・注意点

手持ちの電気式焼印で美しい仕上がりを目指すには、印面がずれないように慎重に、かつ均一に力を加える必要があります。

特に、今回のような厚みのある素材では、安定した状態で加工を行うための工夫が求められます。手軽に導入できる反面、安定した品質を保つにはある程度の習熟が必要と言えるでしょう。

ホットスタンプでの加工

使用機材:ホットスタンプ + 真鍮製アルファベット文字

ホットスタンプでゴムに刻印

ットスタンプを使用して上面への焼印加工を試みました。結果として、電気式に比べて非常に安定した、美しい仕上がりを得ることができました。

ホットスタンプでラバーに焼印加工

ホットスタンプは、機械が垂直に均一な圧力で印面を押し下げるため、手作業で起こりがちな「ずれ」や「傾き」を防ぐことができます。

加工のポイント・注意点

ホットスタンプの大きな利点は、温度調整が可能である点です。素材に最適な温度を設定することで、不要な溶け出しや焦げ付きを防ぎ、安定した品質での加工が実現します。

今回の検証でも、均一な押圧と適切な温度管理により、くっきりと鮮明な焼印を入れることができました。ただし、ホットスタンプは加工できるサイズやロゴを配置する位置に制限があるため、導入を検討する際には、加工したい製品の仕様と照らし合わせる必要があります。

まとめ

ゴム素材への焼印・刻印加工

今回のゴム製特殊搬送ベルトへの焼印加工は熱で表面が軟化しやすく、電気式では印面が滑って微小ズレが起きやすい一方、ホットスタンプは温度・押圧の再現性が高く仕上がりが安定しました。

ただし、ホットスタンプは加工可能サイズや位置に制約があるため、対象の寸法・刻印位置・運用条件に応じて方式を使い分けるのが最適です。

手軽さという点では電気式焼印にもメリットがありますが、製品として安定した品質を求めるのであれば、設備投資に見合う価値がホットスタンプにはあると言えるでしょう。

 

このように、素材の特性や形状によって、最適な加工方法は大きく異なります。「この素材にはどんな加工が合うのだろう?」「うまくロゴを入れられるだろうか?」といった疑問やお悩みをお持ちでしたら、ぜひ当店の無料試し押しサービスをご利用ください。

専門のスタッフがお客様に代わって最適な加工方法を検証し、ご提案させていただきます。


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