焼印を押す前に、絶対にやってほしいことが1つだけあります!
電気式や直火式どちらの焼印の場合でも、試し押しをすることです。木や革、食べ物など、焼印を押す素材が違う場合でも必ず、焼印を押す前の試し押しが基本となります。
試し押しでわかることは、いくつかありますが最も重要なのは焼印の印面温度です。試し押しをする時に、おすすめの素材は木です。木の端材などであれば、特に種類は問いませんが、あまり硬い木は使わない方がよいかと思います。
※硬い木材は、焼き目がはいる押し付け時間が長くなるため。杉やヒノキなどの木材がおすすめです。
ここでは、試し押しをする素材に木を使った場合を例にご説明しています。試す素材としては、実際に焼印を押す同じ素材でするのがベストですが製品によっては、コストがかかり過ぎるため木の端材などがおすすめなんです!
お中元やお歳暮などのギフトでもらう木箱(ファルカタ材)も使えます。捨てずにとっておきましょう。杉・ひのきの端材はホームセンターでも安く手にはいります。形が不ぞろいの袋に詰め放題のものや、100円ショップでもちょうどいいサイズの板が販売されています。
試し押しでわかること!電気式焼印編
コンセントに差し込み10~15分程度で焼印ができる温度に上がります。余熱が完了し、2秒程度押すと焼印が押せているかと思います。
10~15分程度余熱をして焼印が入らない時には、以下のことが考えられます。
・焼印のつけ方に問題がある
・余熱の際に、焼印がどこかに触れている
・加熱道具の電気ゴテが故障している
木に焼印が押せている場合には、焼印の印面温度は300℃以上に上がっている状態です。木に焦げ目がつきだす温度が、300℃ぐらいからなので大まかな目安ですが印面温度を確認することができます。
焼印を押す素材によって焼き目がはいる温度帯というものには、どんな素材でも燃焼温度が決まっているので、木の焼き目を参考にしながら温度の加減をして加工をしていただくと仕上がりが安定しやすくなります。
電気式焼印の加工の時の注意するポイント
電気式焼印は、電気の熱を焼印に伝えて加熱をするやり方になります。コンセントに差し込むと、温度が上がりはじめ先端に取り付けている焼印をどんどん熱くしていきます。
10~15分程度で焼印ができる状態になっていますので、焼印を押し始めることができます。余熱時間を長くとり過ぎた場合や、焼印加工を押していない時にもコンセントに差し込んだ状態のままでは、焼印の印面温度がかなり高温に上がってしまいます。ワット数に限らず電気ゴテの最大温度は約550℃ぐらいまで上がります。
最大温度に近い高温状態での焼印加工では、おそらくどのような素材への焼印でも焼きつぶれてしまうかと思います。待機状態(アイドリング)が10分以上ある場合には必ずコンセントから抜いて電源をオフにしてください。高温状態が長くなると、空焚きになり電気ゴテ本体が故障してしまうことがあります。
余熱時間を含めての一回の連続使用時間の目安は1時間以内でのご利用にしてください。
電気式焼印を使う前に、これだけは知っておいてほしい!という内容で詳しくご紹介していますので、ご一読お願いします。
試し押しでわかること!直火式焼印編
カセットコンロやバーナーなどで加熱するあたため時間の目安は焼印が冷えた状態からはじめた場合に3~5分ぐらいです。
・木に押しても焼き目が入らない→もう一度加熱をしてください
・木に押した時に白い煙が上がる→温度が高すぎる
直火式の焼印を直接の火であぶる場合に、あたため過ぎは絶対にだめです。焼印の金属で真鍮(しんちゅう)で使われる場合には加熱をし過ぎてしまうと変形・破損してしまうことがありますので要注意!
直火式焼印での試し押しでも、木に押した時の焼き目を見ながら加減すると仕上がりも安定します。
焼印を押す前に必ず試し押しをすることで、失敗を減らしきれいな焼印加工をすることができます。ご参考にしていただけましたら嬉しいです!