【事例紹介】サーモウッドなどの木材への焼印加工の可能性を徹底検証!

サーモウッドへの焼印加工

今回は、「電気式の焼印で、やや詰まり気味のデザインをサーモウッド(耐腐朽・耐反り処理木材)に押したときの焼きにじみと仕上がりを確認したい」とのご依頼を受け、サーモウッドを含む木材3種類で試し押しを行いました。

使用道具は150Wの電気ゴテ(半田ごてタイプ)+真鍮製焼印。温度調整機(パワーコントローラー)は未使用という条件です。本文では、素材別の仕上がり、3・5・10秒で焼き付けた時間による見え方の違い、キレイに押すコツまでまとめて解説します。

素材への焼印加工のポイント

今回検証する木材の一つサーモウッドは水蒸気と熱で処理されており、通常の木材に比べて腐れや反りに強い特性を持っています。この特性が焼印加工にどのような影響を与えるのか、そして詰まり気味のデザインがどの程度きれいに焼き付けられるのかが、検証のポイントです。

検証はいずれも平板の木材。基本的には押し当てた面が均一に接地しやすい形状ですが、木目由来のわずかな凹凸で印面の当たりムラが生じることがあります。そこで、焼印を当てる際は上下左右へ軽く押し込みつつ、面全体を均一に接触させると、焼きムラの少ない仕上がりになりました

加工の詳細(焼印|電気式・半田ごて)

今回の試し押しでは、電気式の焼印加工に焦点を当て、異なる種類の木材への仕上がりを検証しました。使用した機材や加工温度、そしてそれぞれの素材における加工結果とポイントについて詳しくご説明します。

検証1:サーモウッド

使用機材:150W電気ゴテ(温調なし)
加工温度:約350~400℃

加工結果:3秒では輪郭・細線ともに良好。5秒では線と線の狭い隙間にじみが広がり始め、10秒では焼きにじみが連結して焼きつぶれが目立つ結果に。総じて「3秒を目安」が最もキレイに仕上がりました。

加工のポイント・注意点

サーモウッドは処理材であるものの、無垢材と同等のにじみ傾向でした。押し当て中は印面全体が当たるよう軽く均等に圧をかけると、木目の凹凸による途切れが抑えられます。仕上がりをさらに安定させたいシーンでは、出力を下げられるパワーコントローラーの導入も有効です。

検証2:防腐処理あり木材

使用機材:150W電気ゴテ(温調なし)
加工温度:約350~400℃

加工結果:サーモウッドと同様に問題なく焼き目をつけることができました。3秒、5秒、10秒と時間を変えて焼印を施しましたが、素材の色が他の木材よりも濃いため、焼き目は視認できるものの、コントラストはやや控えめでした。

検証3:ノーマル木材への焼印加工

使用機材:150W電気ゴテ(温調なし)
加工温度:約350~400℃

加工結果: ノーマル木材への焼印も問題なく、はっきりと焼き目をつけることができました。他の2種類の木材に比べて明るい色目のため、焼き目がより鮮明に、高い視認性で現れました。

まとめ

今回のサーモウッドを含む3種類の木材への電気式焼印加工の試し押しを通じて、いずれの木材にも問題なく焼き目をつけることが可能であることが確認できました。特にサーモウッドにおいては、約3秒という短い押し当て時間で、きれいな仕上がりが得られやすいという具体的な目安も得られました。

焼きにじみ・焼きつぶれは押し当て時間が長いほど増加。詰まり気味のデザインでは短秒で当て、印面を均一に接地させる操作が有効でした。

量産や連続作業で焼きつぶれを抑えたい場合は、パワーコントローラーで出力(温度)を調整すると、より安定した仕上がりが得られます。

素材の特性や形状、そしてデザインの複雑さによって、加工の難易度や最適な方法は大きく異なります。時には、実際に試してみないと分からないことも少なくありません。焼印本舗では、お客様の素材に最適な加工方法を見つけるため、無料試し押しサービスをご提供しております。

「この素材に焼印は可能だろうか?」「どんな仕上がりになるのか見てみたい」といった疑問やご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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