合皮生地に刻印(型押し)の加工をしています。試し押しでお送りいただく素材の中でも、合皮生地が一番多いのです。合皮・PUと呼ばれる、いわゆる本革ではない素材はものすごい種類があるからだと思います。
合皮(本革ではない)の素材ときたら、使う道具は温度調整ができるホットスタンプ一択になります。※電気式焼印にパワーコントローラーを用いることでもロゴ入れ(型押し)はすることはできますが、仕上がりが安定しません。
合皮生地への型押し加工を温度別にテストした仕上がり
表面の素材は同じですが、片方はクッションシートが裏地に貼られています。裏地などにクッション性のある素材がある生地への加工では、そのクッションの厚みにより、やわらかすぎる場合だと型押しや箔押しをした時に抵抗が弱くなり綺麗にはいりづらくなります。
設定温度は、120℃から160まで10℃単位で上げながらの加工をしてみましたが、温度を上げるにつれ型はくっきりと仕上がっています。
合皮、PU、合成皮革へのロゴ入れの加工では、温度調整ができる機材での加工が必須になります。電気式焼印(電気ゴテ)のように温度調整が難しい加工道具では、温度が高すぎるため溶けてしまうことがあります。
合皮素材へのロゴ入れは本革の素材への型押しとは全くの別物です。一見すると、本革かどうか見まがうほど精工にできている合皮生地もありますので、ロゴ入れの加工道具を選ぶ時には素材がどのような種類かどうかを事前に確認することがとても大事です。
合皮か本革かの見極めでは、素材を購入される際に購入店舗への事前の確認をしてください。すでにお持ちの素材を見極める時には、熱した金属を生地の表面にあてた時の焼き目がつくかどうかなどでも判断は可能です。本革特有の臭いで判断する時もあります。
合皮生地への型押しや箔押し加工のご紹介記事もございますので、ご参考にしていただけましたら幸いです。