【事例紹介】合皮への型押し・箔押し加工の可能性を徹底検証!

「合皮の白やパステル系の色に、綺麗に型押しや箔押しができるのか確認したい」今回は、そんなご依頼をいただき、試し押しサービスにて検証を行った事例をご紹介いたします。

お預かりした素材は、ベージュ・グレー・パープル・ホワイトという、白やパステル系の色味を含んだ合皮の細長いサンプル片です。

合皮は本革と違い、生地の上に合成樹脂をコーティングして作られている素材のため、色や表面のコーティングの違いによって熱の伝わり方や仕上がりに差が出やすいという特徴があります。特に白やパステルカラーのような明るい色味の場合、加工による変色や溶けすぎが目立ちやすく、慎重な温度設定が求められます。

そこで今回は、ホットスタンプと真鍮文字を使用して「型押し」と「箔押し」の2種類の加工を試し、色の違いによって仕上がりにどのような差が出るのかを検証いたしました。この記事では、実際の試し押し結果をもとに、合皮への型押し・箔押し加工のポイントと注意点を詳しく解説していきます。

合皮への加工のポイント

今回の合皮サンプルは色ごとに表面のコーティングや発色剤の含有量が異なっていたため、同じ温度設定では色によって仕上がりに差が生まれることが分かりました。

ベージュやグレーのような比較的濃い色味の合皮は熱に強い傾向がある一方で、パープルやホワイトといった淡い色味の合皮は熱によって溶けやすく、縁が変形したり素材が傷んでしまう可能性が高くなります。

そのため、色ごとに温度を調整しながら試し押しを行い、それぞれの素材に最適な設定を探っていくという工夫を行いました。

加工の詳細

加工① 型押し加工

使用機材: ホットスタンプ、真鍮文字
加工温度: 150℃/120℃

色によって仕上がりに違いが出るという結果になりました。ベージュとグレーの合皮は150℃の設定で文字の刻印がしっかりと入り、綺麗な仕上がりとなりました。

一方で、パープルとホワイトの合皮は150℃では素材が溶けすぎてしまい、綺麗な型押しにはなりませんでした。

加工のポイント・注意点:

パープルとホワイトについては、温度を120℃まで下げることで、溶けすぎることなく綺麗に刻印を入れることができました。

同じ合皮という素材であっても、色によって溶ける温度に差があるため、まず高めの温度で試してみて、溶けすぎるようであれば少しずつ温度を下げていくという段階的な調整が必要になります。

加工② 箔押し加工

使用機材: ホットスタンプ、真鍮文字、ゴールド箔
加工温度: 120℃/140℃

今回の合皮素材については、残念ながら箔がうまく定着せず、綺麗な仕上がりにはなりませんでした。温度を120℃と140℃の2パターンで試してみましたが、どちらの設定でも箔が綺麗に付くことはありませんでした。

加工のポイント・注意点:

箔押しがうまくいかなかった原因としては、素材表面の加工によるものと考えられます。合皮は表面に施されているコーティングの種類によって箔の定着具合が変わる素材のうようで、表面がツルツルとした合皮であれば箔と相性が良いケースが多いのですが、今回の素材のように表面に特殊な加工が施されている場合には、温度を調整しても箔がうまく乗らないことがあります。

まとめ

今回の試し押しでは、同じ合皮という素材であっても、色によって型押し加工に適した温度が異なるということが分かりました。

ベージュやグレーのような濃い色味は150℃で綺麗に仕上がった一方、パープルやホワイトのような淡い色味は120℃まで下げることで綺麗な刻印に仕上げることができました。白やパステルカラーの合皮に加工を検討されている方は、まず低めの温度から試していただくことをおすすめいたします。

一方で箔押しに関しては、今回の合皮の表面加工との相性から、綺麗に箔を定着させることができませんでした。同じ合皮でも製品によって表面のコーティングはさまざまですので、箔押しをご希望の場合は、箔の種類を変えるなどのさらなる検証が必要になることがあります。

このように、合皮への加工は色や表面加工によって最適な条件が大きく異なり、実際に試してみないと分からないことがほとんどです。

ご購入や量産の前に、ぜひ当店の無料試し押しサービスをご活用ください。お預かりした素材に合わせて、担当スタッフが温度や機材を調整しながら丁寧に検証し、加工の可否や最適な条件をご報告いたします。

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