
結婚式のウェルカムボードやフォトアイテムなど、ウェディング関連のアイテムに、新郎新婦のお名前を入れたいというご相談をいただくことがあります。
今回は、ウェディング用のフォトアイテムを製作されているお客様から、スエード生地に空押し(型押し)で名入れができるかというご相談をいただきました。
スエードは表面に細かな起毛がある素材のため、一般的な紙や革とは異なり、文字の見え方や仕上がりが気になる素材です。
そこで今回は、ブラックとグレーの2種類のスエードを使用し、ホットスタンプによる型押し加工を検証しました。
実際の加工結果とともに、スエードへの名入れに適した加工方法や、加工時に注意したいポイントをご紹介します。
スエード生地への型押し加工で気をつけたいポイント
今回の試し押しでは、以下の2種類のスエード生地をお預かりしました。
- ブラックのスエード(厚紙と貼り合わせた素材)
- グレーのスエード(生地のみ)
同じスエードでも、厚紙などの台紙に貼り合わせているものと、生地だけのものでは、加工する際の条件が異なります。
特に注意したいのが、加工する素材の下に、しっかりとした土台があるかどうかです。
スエードの型押しにはホットスタンプを使用

今回使用したのは、ホットスタンプTW350です。
ホットスタンプは、温度を調節できる加熱式のプレス機で、取り付けた金属製の刻印を素材に押し当てて加工します。
箔を使用する「箔押し」だけでなく、箔を使わずに文字や模様を押し込む「空押し(型押し)」にも利用できます。
今回は、箔を使用せず、スエードの表面に文字の凹凸をつける型押し加工を行いました。
ホットスタンプを使ったスエードへの型押し加工
加工①:130℃での空押し(型押し)加工
使用機材:ホットスタンプTW350
刻印 :真鍮文字
設定温度:130℃
加工方法:空押し(型押し)
今回の試し押しでは、新郎新婦のお名前を入れるイメージで「TAKUYA & YUKI」の文字を使用しました。
真鍮製の文字をホットスタンプに取り付け、設定温度130℃でスエード生地に押し当てています。

グレーのスエードへの型押し結果
グレーのスエードには、文字の形に沿って凹凸が入り、名入れを確認できる仕上がりになりました。
箔やインクを使用せず、素材そのものに文字を表現できるのが空押し加工の特徴です。
写真では、文字部分と周囲の起毛部分に見え方の違いがあり、スエードの素材感を残しながら名入れができている様子が確認できます。

ブラックのスエードへの型押し結果
厚紙と貼り合わせたブラックのスエードについても、文字の型押し加工を行いました。
加工後の写真では、黒い生地の表面に「TAKUYA & YUKI」の文字が入っていることが確認できます。
グレーのスエードとは異なり、ブラックの生地では文字部分の色の変化が控えめに見えますが、型押しによる名入れはできています。


加工のポイント・注意点
今回の検証で特に注意したいのは、生地のみのスエードを加工する場合です。
生地のみの場合は、下に厚紙を置いて加工する必要があります。
型押しでは、真鍮文字を素材に押し当てるため、加工面の下側を安定させることが大切です。
今回のように、厚紙と貼り合わせた素材と、生地のみの素材では、加工前の準備も異なります。
また、今回の加工では、真鍮文字の全長が100mmとなっています。
長い文字列を型押しする場合は、文字全体に刻印が入っているか、加工後の仕上がりを確認することも重要です。
今回の試し押し報告書では、ホットスタンプTW350によるスエードへの型押し加工は、問題なくできたという結果になっています。

ホットスタンプで加工できる位置にも注意が必要です
スエードへの型押し加工ができることは確認できましたが、実際の製品に名入れをする場合は、加工する位置にも注意が必要です。
今回使用したホットスタンプTW350では、製品素材の端から約8cm以内の位置に加工することができます。
そのため、ウェディング用のフォトアイテムやアルバムの表紙などに名入れをする場合、加工したい位置が機械の届く範囲にあるかを確認する必要があります。
特に、大きなサイズの製品や、中央部分に名入れをしたい場合は、事前に製品サイズと加工位置を確認しておくと安心です。
まとめ
スエードへの名入れはホットスタンプによる型押しが可能!
今回の試し押しでは、ブラックとグレーのスエード生地に対して、ホットスタンプTW350を使用した型押し加工を行いました。
設定温度130℃で加工した結果、どちらのスエードにも文字の型押しができ、報告書でも問題なく加工できたことを確認しています。
今回の検証から、スエードへの名入れで押さえておきたいポイントは、次の3つです。
1. スエードへの型押し加工は可能:今回の素材では、130℃のホットスタンプ加工で名入れができました。
2. 生地のみの場合は下に厚紙が必要:加工時に素材を支える土台を用意することが重要です。
3. 加工位置に制限がある:ホットスタンプTW350では、製品の端から約8cm以内が加工可能な範囲となります。
スエードは、表面の起毛や生地の厚み、台紙の有無などによって、型押しの仕上がりが変わる可能性があります。
今回のように加工できる素材でも、別のスエード生地で同じ仕上がりになるとは限りません。
「スエードに名前を入れたいけれど、綺麗に仕上がるか心配」「自分の使いたい素材に型押しができるか確認したい」
そんなときは、実際の素材を使って試し押しをしてみることをおすすめします。
焼印本舗では、加工を検討されている素材をお送りいただき、仕上がりを確認できる無料試し押しサービスをご用意しています。

























