和紙にロゴを入れてみよう!自分でする箔押し加工のやり方

今回のご依頼は、和紙や紙製のアイテムにロゴの箔押し加工になります。ツルっとした紙と違い、表面がモケモケしている和紙。表面のざらつきや凹凸に対してどれぐらい箔押しが入るのかをテストしていきます! 箔押し加工をする加工道具は、温度調整ができる機材での加工になります。ホットスタンプ(箔押し機)と焼印(真鍮製)のロゴで、どのように箔押しをするのかをご紹介させていただきます。

和柄が、かわいい和紙の製品(ぽち袋、御朱印帳、紙製ケース) きれいに箔押しできるかどうかも大事ですが、ロゴを入れる加工位置に安定して入れることもおなじぐらい重要です!製品ごとの加工の際の注意点もご説明いたします。

ホットスタンプ(箔押し機)って?

ロゴを入れるための加工道具にもいくつか種類がありますが、ホットスタンプは温度調整機能がある機械になります。半田ごてでも、焼印はあたためることができるのですが、箔押し加工に必要な決まった温度に合わせるのは至難の業です。

そして、半田ごてや直火棒での加工は手押し。ロゴをまっすぐに均等に押すのも難しい!焼印や刻印(型押し)加工では、素材に印面があたればOKなので、箔押し加工ほどシビアではありません。

卓上タイプのホットスタンプ、温度を調整しながら3つの加工が出来る! 箔押し機などでの加工では、焼印や刻印は決まった位置に降りてくる仕様だと思います。素材・製品を降りてくる位置に置いてあげれば狙い通りの場所にロゴを入れることができます。

焼印・刻印の位置は決まった場所に降りてきます! 箔押し加工では、何がシビアかといいますと。。。箔の種類により決まっている温度、そして均等に掛ける圧力。この2つを両立させることが必要な加工です。この点からでも、焼印や刻印に比べるとかなりシビアなロゴ入れ加工なのです。

ロゴを入れる加工位置を安定させるやり方

ホットスタンプでロゴを同じ場所に入れるやり方を写真でご説明させていただきます。 まず用意していただくものがあります。少し厚めのクラフト用紙、ホームセンターや100均で手に入ります。

コピー用紙だと薄すぎるので使いにくい、段ボールだとゴワつきすぎるので、やはり適している素材は厚紙。 1.ホットスタンプの作業台と同じぐらいのサイズでカットし、カットした厚紙にホットスタンプでロゴの位置がわかるように加工をします。箔押しでも型押しでもわかればOKです。

2.ロゴの位置がわかるように線を引きます。 ロゴの上下と左右。ロゴの外側の上下と左右にも線を引いておくと後から位置合わせがしやすくなります。

3.素材・製品の加工位置にあわせてトレースをする。 先ほどのロゴの目印を目安にし、製品の輪郭を書いていきます。

4.目印を書いた厚紙を元の位置に戻し固定します。 ここで重要なのが、最初に焼印の位置を加工した時と同じ場所に置くこと!厚紙を作業台と同じサイズにしておくと位置合わせが楽ちんになります。四辺すべて合わせる必要はなく、手前側と左側などの2辺でも問題無いかと思います。

同じ位置にロゴ入れをする場合は下準備に時間をかけましょう! ホットスタンプでのロゴ入れは、おおよそ目分量で加工してもよいとは思いますが、より安定した加工を揃えるなら簡単にできる位置合わせの治具を用意しておくと便利です。量産加工の際には、作業効率が上がり、仕上がりも安定します!

位置合わせをしておくと、押すことだけに集中できるのでキレイに箔押しが出来る!

ぽち袋(袋状)の製品への箔押し

和紙に限らず、袋状の製品にロゴ入れをする場合の注意点になります。紙製のものよりPP袋などナイロン系の素材の場合、特に注意が必要になります。加工をする前に、袋状になっている部分に中敷きを挟む必要があります。箔押しや型押しなど加熱した刻印を押し当てる加工では、そのまま押してしまうと製品の下側にダメージが伝わってしまいます。

袋状の製品では、どの加工でもダメージを遮る中敷きが必要です。 紙製の素材では、ひっつくまではいきませんが、中敷きを敷いていないと凹っと型がついてしいまいます。ナイロン系の素材だと、熱で溶けてひっついてしまいます。

中敷きは、サイズに合わせてカットできる厚紙が便利です。 革製品だと、プラスチックや金属の板でもいいかと思います。和紙など紙製品の場合、あまり素材に厚みが無いので、クッション性がある厚紙がおすすめ。

もしくはゴムマット。和紙自体にある程度の厚みがある場合は、厚紙で!薄い場合はゴムマット!という感じで素材の性質にあわせて中敷きや下敷きをチョイスすることも箔押し加工をキレイにするコツです。

和紙の表面の凹凸が心配でしたが、きれいにロゴが入っています! 設定温度は、120度。使用している箔は、紙/革用の箔(ゴールドと黒)

段差がある製品への箔押し

ここにロゴを入れるのではないのですが、ロゴを入れる位置のちょうど裏側にあたる部分の写真です。和柄の紙が折りこまれている部分に、段差が生まれています。箔押しがシビアな加工だというのは前述した通りですが、わずかな段差があると、凹んでいる部分に箔がつかないことがあります。

製品へのロゴ入れでよくある段差問題。 革製品でも、カード入れや、飾りなどがある場合に段差になりやすい。ロゴ入れをする加工位置の見極めでは、なるべく段差がある場所は避けておくことをおすすめいたします。

段差を埋めることができる場合は、こんな感じで対処します。

下敷きにした厚紙が少し厚すぎたのかも・・・ もちろんですが、段差がある場合、高い位置の部分に箔が良く付きます。できる限りフラットな状態での加工がきれいな箔押し加工ができるポイントです!

サイズが大きい製品への箔押し

ホットスタンプでロゴを押せる加工位置には限界があります。ホットスタンプのロゴを取り付けている場所から、ホットスタンプの支柱までの奥行は約8センチ程度。大きな製品の場合、加工したい位置に届かない場合があります。事前に加工される製品・素材のサイズなどはご確認ください。 素材・製品の端から8センチの場所であれば、焼印・刻印の取り付ける方向を変えてセットしていただければ、大きなサイズの製品でもロゴを入れることができます! ボルトとナットで固定する通常の取り付けの場合は、8センチが限界です。

大きい素材の場合、焼印の天地を逆にセットすれば加工は可能です!

箔押し加工の押し加減は動画で!

箔押し加工の押し加減は、どんな素材・製品でも短いのがおすすめ。温度で圧着させる箔押しでは、長く押してしまうと、べっとり箔がついてしまいます。言葉ではお伝えしづらいので押し加減は動画でご覧くださいませ!

和紙への加工のご紹介記事はコチラ



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