
再生紙を主成分とした建材「Richlite(リッチライト)」をご存じでしょうか?
Richliteは再生紙と樹脂を組み合わせて作られる高密度の複合素材で、家具や内装材、さまざまな製品に利用されています。
木材のような質感を持つ素材ですが、一般的な木材とは構造が異なるため、焼印を押したときにどのような仕上がりになるのか気になるところです。
今回はお客様より、「Richliteに電気式焼印と直火式焼印で加工ができるか確認したい」というご相談をいただきました。
そこで、実際にお預かりした7枚のRichliteを使用して、2種類の焼印方法で試し押しを行いました。
焼印の押し付け時間や加熱方法によって焦げ色の入り方に違いがあるのか、また、きれいな焼き目を付けることができるのかを、実際の加工写真とともにご紹介します。
Richliteへの焼印加工で注意したいポイント

再生紙を主成分とした素材は、木材と同じように焼印できる?
焼印は、熱した金属製の印面を素材に押し当て、表面に焦げ色を付ける加工方法です。
一般的な木材では、焼印の温度や押し付け時間を調整することで、比較的はっきりとした焼き目を付けることができます。
しかし、今回のRichliteは再生紙を主成分とした複合素材です。
実際の試し押しでは、焦げ色が入る一方で、焼印の輪郭の周囲に焼きにじみが広がるという現象が確認されました。
焼きにじみとは、焼印の印面が接触した部分だけでなく、その周囲にも熱の影響による変色が広がり、デザインの輪郭がぼやけてしまう現象です。
ロゴや文字などを焼印する場合、輪郭の鮮明さは仕上がりを左右する大切なポイントです。
電気式焼印(150W半田ごて)での試し押し
5秒程度の押し付けでは焦げ色がほとんど入らない
まずは、150Wの半田ごてを使用した電気式焼印で加工を行いました。
押し付け時間を5秒程度にして試したところ、Richliteの表面にはあまり焦げ色が入りませんでした。
通常の木材とは異なり、短時間の押し付けでは焼き目をはっきりと表現することが難しい結果となりました。

10秒程度押し付けると焦げ色は入るものの、焼きにじみが発生
続いて、押し付け時間を10秒程度に延ばして試してみました。
すると、5秒のときよりも焦げ色が入り、デザインの形を確認できるようになりました。
しかし、ここで問題となったのが焼きにじみです。
通常の木材に焼印したときとは異なり、印面の周囲にも焦げが広がり、デザインの輪郭がぼやけてしまいました。


今回の結果から、150Wの電気式焼印でもRichliteに焦げ色を付けることは可能ですが、押し付け時間を長くするだけでは、鮮明できれいな焼き目に仕上げることは難しいことがわかりました。
特に、細かな文字やイラストなど、輪郭をはっきり表現したいデザインでは注意が必要です。
直火式焼印での試し押し
2~3分程度加熱してから焼印加工
続いて、直火式焼印でRichliteへの加工を行いました。
直火式は、印面を直接火で加熱してから素材に押し付ける方法です。今回は2~3分程度加熱し、約10秒間押し付けて加工しました。
電気式と比べて印面の温度が高くなるため、焦げ色は入りやすい印象でした。

焦げ色は入りやすいものの、焼きにじみは改善されず
直火式では、電気式よりも焦げ色が入りやすく、焼印のデザインを確認できました。
しかし、こちらも素材の特性によって焼きにじみが発生しました。


直火式は高い温度で加工できるため、焦げ色を付けるという点では電気式よりも加工しやすい結果となりました。
一方で、温度を高くしても焼きにじみを防ぐことはできず、仕上がりの鮮明さという点では十分な結果を得られませんでした。
今回のような複合素材では、単純に温度を上げればきれいに焼印できるというわけではないことがわかります。
まとめ
今回は、再生紙を主成分とした建材「Richlite」に対して、電気式焼印と直火式焼印の2種類で試し押しを行いました。
その結果、どちらの方法でも焦げ色を付けることはできましたが、通常の木材と比較して焼きにじみが発生しやすく、きれいな仕上がりにはなりませんでした。
特に今回確認できたポイントは、電気式では5秒程度の押し付けでは焦げ色が入りにくく、10秒程度必要だったこと、直火式では焦げ色が入りやすいものの、焼きにじみを防ぐことはできなかったことです。
焼印は、同じ道具を使用しても、加工する素材の成分や表面の状態によって仕上がりが大きく変わります。
見た目が木材に似ていても、実際に焼印してみると想像とは違った結果になることがあります。
焼印ができるかわからない素材は、無料試し押しで確認!
焼印本舗では、お客様が加工を検討されている素材に対して、実際に焼印や箔押し、型押しができるか確認する「無料試し押しサービス」をご用意しています。
今回のRichliteのように、加工できるかどうかだけでなく、仕上がりの状態や焼きにじみの有無を確認することで、加工方法や道具を選ぶ際の判断材料になります。
「この素材に焼印はできる?」「電気式と直火式のどちらがいい?」「箔押しや型押しも検討したい」といったご相談も、お気軽にお問い合わせください。

























