クローム革にどれぐらい細かい文字で押すことができるか試してみました!

クローム革にゴールドの箔押し加工でどれぐらい細かい文字を入れることができますか?

オリジナル焼印のデザインを決める際には、どのような素材に?どのような加工を?するのかで、表現可能なデザインの細かさや文字のサイズなどが決まります。

型押し、箔押し、焼印の表現の違う加工によって細かいデザインでも表現できる、できないがはっきりしてきます。加工の難易度を簡単な加工を順番にすると、型押し→焼印→箔押し になります。

かなり細かい文字やデザインでも表現できるのは、型押し(素押し)加工。金型のデザインの部分をへこみを入れるだけの加工です。文字のサイズが2mmぐらいでも大丈夫!

次に焼印ですが、焼き目でデザインを表現するので線と線が細かい箇所が焼きつぶれてしまうことがあります。同じく箔押しの加工でも隙間が狭い部分がきれいに表現できないことが起こりやすい! 箔押しの加工の順番を最後にしているのは、加工のミスが起こりやすい点です。

革に箔押しの加工をする前に

革だけに限らず、3つの加工の中では難易度が高い箔押しの加工をされる場合に知っておいてほしいことがあります。

オリジナル焼印/刻印のデザインも大切ですが、素材と箔の相性。箔押しの加工ができるか、できないかは、素材と箔の定着具合で決まります。

素材の性質と表面の凹凸などにより、箔押しがきれいに入るか?どの箔の種類が適しているのか? 革の種類だけで箔押しの加工がきれいにできるかを100%の正解としてご返答させていただくことができません・・・

革の種類や鞣し方、表面の凹凸など個体差が大きいので、実際に箔押しの加工をしてみないとわからない!というのが正直なところです。

今回のご紹介しているクローム革は、焼印本舗の人気のサービスの無料の試し押し。素材をお送りいただきご購入前にご希望の加工でテストいたします。デザイン作成のヒントや素材の選定などをコストをかけずにご利用いただけます。 無料の試し押しサービスはコチラ

クロム鞣しについて

お問い合わせで『皮に焼印がしたい!』皮と革って漢字が違うだけではなく意味にも違いがあります。皮は動物の身体からはいだままの状態のもの。はいだ皮をそのままにしておくと腐敗してしまいます。

革は鞣し(なめし)という加工をすることで製品として使えるような素材になります。 鞣しの種類には、タンニン鞣しやクロム鞣しなどがあります。主に鞣し材として使う材料の違いやなめすやり方の違いで革の特徴が決まります。

クロム鞣しの革は、タンニンではなく、化学薬品 塩基性硫酸クロムで鞣した革のことです。エイジングこそほぼ味わえませんが、元々の発色が良くて、軽いという特徴があります。また、粘りっこく柔らかな感触を持ち合わせており、雨や火にも比較的強いと言えます。 引用:センティーレワン店長 カナヤマ@Sentire-One

現在では、効率や利便性などからクロム鞣しが多く使われています。化学薬品のクロム化合物を使った低コストの鞣し方です。

 

クローム革にゴールドの箔押し加工

文字のサイズは、高さ3mmです。アルファベットでもかなり小さいサイズです。

手触りもしっとり柔らかく、しなやかな革。発色もはっきりとしてきれいです。

箔押し加工をする場合、加工道具はホットスタンプTW350を使います。温度調整ができる機械と均等に圧力をかけることができる、この2つの条件をクリアしている加工道具があればOK!※半田ごてなどの温度調整が出来ない道具は箔押し加工にむいていません!

これら色違いのクローム革への箔押しの設定温度は130℃で革用の箔で加工しました。設定温度は、箔の種類によりあらかじめ適温が決まっているのですが、加工道具や素材(革の種類)などにより、きれいに箔は定着する温度には違いがあります。 実際に加工をしながら素材ごとに温度を変えていくことが箔押しをきれいにするポイント。

クローム革にゴールドの型押し加工

焼き目をつけずに型をいれる型押し加工を同じ文字で試し押しをしていきます。

クローム革への型押し加工では、一般的な革では焼き目がつかない温度130℃で加工してみたのですが、焼き目が入っちゃいました。一番上↑ 一番下のSAMPLEは、110℃の設定温度で押したものです。

同じく130℃と110℃でホットスタンプした仕上がりです。色付きの革に加工をした場合によく起きるのですが、それほど熱をいれなくても色味がついてしまう場合があります。

さいごに

クローム革に箔押しと型押しの加工をしたのですが、やはりやってみないとわからない事があります!箔押しの設定温度もおおよそ120℃程度でいけるのですが、仕上がりが悪かったため130℃にして箔が定着しました。

また、型押し加工でもかなり低い温度なのに、焼き目がついてしまいました。素材の鞣し方、種類により加工に適したやり方が変わるのです。基本的な温度でばかり加工していると、きれいな仕上がりには近づかないこともあります。

試行錯誤を繰り返しながら素材ごとの適切なやり方を見つけましょう!無料の試し押しサービスでは加工した素材と一緒に加工のコツや温度などもご案内いたします。

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