クロム鞣しの革に箔をホットスタンプ。箔押し機で失敗しないやり方。
今回の試し押しのご依頼は型押しされているクロム革に箔押しがきれいにできるか?
箔押し加工では、素材の表面に熱転写で箔をプリントする加工です。
表面に凹凸がある素材では、クロム革の凹の部分に箔が定着しないことがあります。
へこんでいるところに、うまく箔をのせれるかがポイント。
それでは、早速試し押しスタートです!
箔押し加工では、温度調整が可能な機材(ホットスタンプ)を使います。
真鍮文字アルファベットで名前5文字、文字サイズは5mm。文字スロットのホットスタンプにセットし設定した温度になるまで待ちます!
箔押し加工の設定温度は110度。(箔により設定温度は違いがあります。)
まずは、いつもの箔押しから試し押し。
やはり、予想通りの仕上がりになりました。型押しされているへこんでいる部分には箔が定着していません。
これを受けて、次はやり方を少し変えてみます。
まず最初に型押し(箔を置かずに!)でクロム革の地ならしをします!
重要なポイントがあります!2度の加工をするので素材は絶対に動かしてはいけません!
これ絶対!
洗濯ばさみのようなピンチで固定できる限り動かないようにセットします。
地ならしをした同じ加工位置で、箔押し加工をしていきます!
さぁ、結果は??
きれいに定着したと思います!いや、してます!
右側に先に箔押し加工をした仕上がりがありますので、それと比べてもいい出来上がり!
今回の試し押し、型押しされている革の素材への箔押しでは2度押しが攻略のポイント。
2度押しするためには先にも書いた通りセットした素材を動かさないようにすることが大事。
地ならしの型押しも同じ設定温度の110度で加工しています。
革の素材によってはもう少し高い温度で型押しをした方がいい場合もあるかと思います。
ただし、設定温度を110度以上に上げてしまうと箔押しの適温ではないまま加工をしてしまうと箔がつき過ぎてしまいます。