今回の試し押しは、竹の素材への焼印加工。形状は竹のカタチのままの円筒形。ツルっとした表面が特徴的なタケは、ピーク時には1日で1メートル以上成長するそうです。 まっすぐに上に向かって伸びる様子から、いい意味でよく竹という言葉は使われています。
でも、この特徴的な竹の素肌のツルっとしているのが焼印をする時には少し厄介なんです!きれいに仕上げれるかどうかを、加工方法の違うやり方で試していきます。
曲面の素材への加工について
曲面の形状への加工の考え方は2つ。 ひとつ目は、焼印そのものを曲面に合わせて加工する。これには絶対条件があり、焼印につけた曲面(アール)と素材が完全に一致している事。 この角度・円筒形であれば直径が違ってくると、押し当てる事ができなくなります。
曲面にあらかじめ合わせて作った焼印ではすべり知らず。安定した加工を楽に量産できます。 曲面加工をした焼印の関連記事はこちら →傘の柄(曲面)にオリジナルのショップのロゴを焼印
ふたつ目は、いつもの焼印(まっすぐフラットな)で、加工する時にグリっと押し回して焼き目を入れるやり方。 この方法でする場合は、最初に少し練習が必要です。イメージは、バスケットボールのピボットのような動きがお手本になります。
軸足を中心にした動きで、いいかえれば一度おしつけた焼印と素材の接地面を軸にグリっと、、、言葉で説明できません、、、すべらないようにするって事です!
今回の竹の素材のような自然のモノでは、カタチ・姿はどれも微妙な個体差がありますので、ふたつ目のやり方のいつもの焼印で試していきます。
加工をする前の準備。きれいに仕上げるには、これ大事!
焼印・刻印・箔押し加工など、どの加工でも言えることですが、自作加工をする時には前準備が仕上がりを決めるといっても過言ではございません、治具をつくります。治具(Jig)は、加工や組み立ての際、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具の総称。「治具」という日本語は同義の英単語 "jig" に漢字を当てたものである。日刊工業新聞社刊「機械用語辞典」によると次のように説明されている。 「ウィキペディア (Wikipedia)より引用しています。」
とはいいましても、そんなに大げさな準備ではなく、身近にあるものでいつも解決しています。 今回の素材の形状は円筒形で少しサイズも小さめなので、焼印加工の際にずれないように何かに固定をする方が加工しやすので、固定します。 竹の節が無く真ん中は、開通しているので、輪ゴムと棒(箸)と固定する何か、を集めてみました。
そして、縛り付けました。
加工しやすいのであれば、どんなモノでもOK!
電気式で!はんだごてを使った方法。
コンセントに差し込み約10分程度の予熱で加工できる電気式かた試していきます。早速、焼きあがりの写真です。
温度は問題無く、焼き目が入っているのですが、、、SAMPLEという文字がかけているのがおわかりでしょうか? 電気式の半田ゴテを使った焼印では、リーチに問題がありました。
リーチというのは、焼きゴテの持ち手から焼印、素材までの距離。はんだごてのサイズによっても差はありますが、約20cmから30cm程度の距離があるので、細かい作業がしにくいんです。グリっと押し回す際に手元が見えにくいのも主な失敗の要因かと思われます。
直火式で!カセットコンロで、あたためる方法。
次に直火式で焼印加工をしていきます。カセットコンロで約2分程度の予熱でOK。もちろん焼印のサイズによって予熱時間は変わります。 予熱が終わると、感覚で本番の加工をするのではなく、必ず端材などで温度の加減をたしかめる!直火(じかび)式の基本です。見た目では熱の入り具合がわからないので! これが仕上がりの写真です。
先ほどの電気式と比べて、取り回しが楽になったので焼きにじみも少なくわりときれいに仕上がってます。(自画自賛) いつもと違う直火式のやり方なので、詳細は動画をご参考にしてください。
まとめ
今回の素材でおすすめしている直火式のやり方ですが、動画でわかるように直火棒の本来の木の持ち手(ハンドル)部分を持っていません。 グリっと押し回す加工の時には、素材と近い距離の方が加工しやすいのです、、、
このやり方を推奨するわけでは無いのですが、この加工の時も牛革の厚めの手袋をしていても熱は感じましたのでくれぐれも火傷にはご注意を!(本来なら左手も手袋しましょう!) 加工に集中するあまり、過去に火傷をした事もございます・・・
ゲームじゃないのですが焼印加工などされる時にも適度な休憩をして安全に加工ができるようにしましょう! 以上、竹素材への焼印のやり方についてのご紹介でした! ご参考にしていただければ幸いです。