焼印メンテナンス・加工・トラブルシュート
木や革にオリジナルの焼印を入れる際に便利な「電気式焼印セット」。コンセントに差して手軽に使える反面、正しい使い方を知らずにいると、焼き付き(コテ先の焦げ付きや過熱による故障)が起きてしまうことがあります。
『使っていた電気ゴテが温まらなくなってしまった…』『どれだけ待っても焼印が熱くならない…』その原因のほとんどは、『焼付き』という現象によるものです。
今回は、焼印の電気ゴテの焼付きの原因と、予防・対処方法について解説します。
焼付きってどういう状態?
「焼付き」とは、こて先が熱で膨張し、ねじなどで固定されている部分が外れなくなる状態。焼印と電気ゴテをつなぐ棒ネジ(アタッチメント)が抜けなくなることや、コテ先のネジが緩まない、あるいは折れてしまうという場合は焼付きが起きています。
焼付きの原因としは、高温での長時間の使用による金属疲労や、こて先の汚れや錆びによる摩擦の増加。
焼付きを予防するには?
では、電気式焼印を使うときに、焼付きが起こらないようにするには、どんな点に注意すればいいのでしょうか?
・作業終了後のこまめな清掃
・高温での長時間の使用を避ける
この2点を意識するだけで、焼付きによるトラブルを大幅に減らすことができます。
焼付きしないために!
① 作業終了後には棒ねじ・専用軸を電気ごて本体から必ず外して保管
焼印の加工後は、高温になっているため、電源を切ってから20~30分ぐらいは冷ましてから片付けの作業をしてください。※高温時にネジをまわすと折れてしまうことがあります
焼印と軸を焼きゴテ本体から外して保管することで、軸部分の焼付きを防げます。
また、加工中に焼きゴテの内部にたまるススのような汚れも、焼印を取り外すことで掃除しやすくなり、本体をきれいに保てるようになります。
②連続の使用時間は1時間以内
電気式焼印での作業が1時間を超える場合は、温度調整機(パワーコントローラー)の使用をおすすめします。
長時間、高温のまま使用し続けると焼付きが起こりやすくなるため、適切に温度をコントロールすることが重要です。
パワーコントローラーを使うことで、焼印の温度を一定に保ち、素材に合わせた最適な熱量で作業ができるため、焼付き予防に大きく役立ちます。
焼き付いてしまったら?
温度が上がらなくなったり、いつもより加熱する時間が長くかかってしまう場合には、焼付きによる故障が起きてしまっているため、使用を中止してください。
電気ゴテが焼き付いてしまった場合には、有償での修理もしくは買い替えとなりますので一度、メールやお電話などでご連絡をお願いします。
焼付きトラブルも、落ち着いて対応を
焼印中にトラブルが起きると慌ててしまいがちですが、深呼吸して落ち着いて対処しましょう。焼付きは予防が何よりも大切です。
・長時間の使用をさける
・こまめな掃除
この2つを守るだけで、焼付きトラブルはぐっと減らせますのでご参考にしていただけましたら幸いです!