今日の試し押しは、木への焼印です。小さい文字で焼印を押した時に焼きつぶれしないかをチェックいたします。
焼印を押す木の種類がブナ、漢字ではきへんに無と書いて「橅」。木で無いって書くのですがれっきとした木で、語源の由来を調べると腐りやすく歩合が低いことからつけられているそうです。
試し押しのご依頼は北海道からいただき、ブナの木のことから熊のことまで、たくさんのことを教えていただきました!
焼印をきれいにおすためには、温度と押し具合が大事なんです。きれいにしっかりと焼印をいれたいからと思って、ながぁ~く押しあててしまいがちになると、真っ黒に焦げてしまいます。
木に焼き目(焦げ目)がはいる温度帯は、300~350℃ぐらいです。電気式でも、直火式でも焼印の温度って非接触の温度計がない限り目でみてすぐに温度がわかるというものではありません。
今回は試し押しのご依頼で木(ブナ)に焼印をおしていますが、試し押しをする時にも試し押しの試し押しは必ずしています。そんなに難しいことではありません。
同じ木の種類がなくてもいいので、木の端材をつかって焼印がどのぐらいの焼き目がはいるのかを、押して目で確認すること。電気でも直火でも、木への焼印でも、食べ物の焼印をする時にも、絶対に焼印の今の状態(印面温度)をおおまかに把握するためには必要です。
ホットスタンプのような温度調整ができる機材での加工の場合でもこれは同じです。本番の加工前には、試してみること、これこそが失敗をしない唯一の方法です。
たとえば、電気式焼印、電気ゴテで焼印を加熱して加工をするのですが、スイッチ(通電)をいれてから、10分のときと、15分、はたまた30分経過した時では、焼印の印面温度は全然違います。
焼印を押す前に必ず試し押しをすることこそが、失敗を減らしきれいな焼印加工をする近道です!