プラスチックにロゴを刻印。ラミネート(パウチ)されたカードへの加工。

今回の試し押しのご依頼はラミネート加工された後のフィルムへの刻印(型押し)加工です。 透明のフィルムでもすでにラミネート加工で熱が加えられているためプラスチック板のように硬さがある素材です。

プラスチックフィルムで挟むパウチ加工が一般的です。自分でラミネーターとフィルムを用意すれば簡単にラミネート加工ができます。 透明の専用フィルムに熱を加えることで、紙をピタッとカバーすることができます。

水や汚れ傷などから、紙を保護できたり、見た目の良さを長持ちさせれるので飲食店のメニューなどいろいろな場所で重宝されています。

ラミネーターで加工するフィルムには用途により厚さがあるようですね。

100ミクロン 0.1mm POPや掲示物など 少しふにゃふにゃしている
150ミクロン 0.15mm お店のメニュー 100ミクロのフィルムより反りにくい
250ミクロン 0.25mm 看板やプレート 下敷きぐらい硬さ
350ミクロン 0.35mm 看板やプレート 得に厚いフィルム 

届いたサンプルのパウチされたカードは少しやわらかめなので100ミクロンのフィルムかと思われます。 ラミネーターで熱処理されているのでプラスチックのような硬さがあります。

試し押しで使う道具は、ホットスタンプ(刻印機)と焼印(真鍮製)。 ホットスタンプの設定温度は最大350℃まで上げることができ、1度ずつ温度をボタンで設定することができます。

ご希望の仕上がりが、ロゴの型をいれるだけの刻印(型押し)加工なので、少し低い温度からテストしていきます。 設定温度は110℃。この温度でも型は入りました。

透明のフィルムと白い紙なので、光の加減により見え方に差が出ますが凹み具合も悪くない印象です。

右上が130℃。左下が150℃で設定温度を変えて加工をしています。 高温での加工の方が型が入りやすい(実際にはフィルムを熱で溶かしている)ようですが、ラミネートしている表面にも熱が伝わってしまいました。

100ミクロン程度の厚みのパウチされたカードへの型押しは130℃がおすすめ。という結果となりました。 製品押しなどの後付け加工では、きれいに仕上げるのが大前提ですが加工するモノにダメージを与えてはいけません!

もちろん型押し・空押し加工は凹ませる加工のため、裏面は凸みます。加工後には加工位置の裏側にも注意して確認するようにしてください。

よくあるクレジットカードなどの数字や名前が盛り上がっている加工をエンボス(凸出し、浮きだし)加工で、凹ませる加工はデボス加工になります。

ホットスタンプ(箔押し機)についてよくあるお問い合わせのご紹介。

・ホットスタンプの温度につきましては、簡単に調整可能なのでしょうか?

ホットスタンプの温度設定はデジタル表示で簡単に変更していただけます。

・ホットスタンプを押す箇所(カードに押す位置)につきましては、機械入手後、自由に調整することができますか?

加工位置についてもご希望の場所に加工が可能です。ホットスタンプの加工位置の目安は支柱までの距離の約8cmとなります。 ホットスタンプTW350 支柱から加工できるヒーター部分の中央までが8cmのイメージ図です。

A4サイズやB4サイズなどの素材にも、工夫次第で各種加工は可能です。

素材の大きさが奥行きよりも大きい場合には、刻印の向きを予め逆にセットしておけば希望の位置に加工できます。

これまでの試し押しの仕上がりなどは店長ブログでご紹介していますので同じような素材としてみたかった加工と似ているものがあれば参考にしていただければ幸いです。
試し押しの仕上がり一覧へ→ その他のプラスチック素材への加工
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著者 焼印本舗 店長 岡留

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