【経木(きょうぎ)に焼印】電気式焼印での試し押し ~100Wと300Wでの仕上がり~

経木(きょうぎ)とは、スギやヒノキなどをうすく削った板。日本では記録媒体として古くから用いられていたようです。名前の経木という由来も、この板に経文を書き記していたからなんです。

今私たちが目にするとすれば、おにぎりを包むあれ!とは言っても、包装資材もビニールが普及しているので、コストがかかる経木の資材を手にする機会は少ないですね。

それでも、エコの観点から最近また注目されているようです。殺菌効果や調質効果など機能性が高く、何より自然素材なので環境に優しい。見た目にも高級感があり、おいしそう!にっぽん昔ばなしなどで、よく登場するやつです。

今回の試し押しはこの経木(木の板)ですが、とくに電気式焼印で大きさ(容量)の違う電気ゴテを使ってその仕上がりの違いをご紹介させていただきます。

電気式焼印について

焼印・刻印を電気ゴテ(電気の力)であたためる焼印加工のやり方のひとつです。家庭用コンセントに差し込むだけで焼印ができるので当店でも一番人気のアイテムです。

焼印のサイズ別の定額でお作りいただけるオリジナルの焼印ですが、焼印の裏側に開けている軸穴に軸をさしこみ電気ゴテ本体にセットをします。 電気式焼印をするには、焼印の隅々まで(全体、左右と上下)に電気ゴテから発する熱を行きわたらせる必要があります。

焼印は金属(真鍮や鉄など)となりますため、熱を蓄える一方、放熱もしてしまうのです。焼印のサイズ・大きさにより容量(パワー)の違う電気ゴテをご用意しております。

木の持ち手の少し小さいものが100W。黒い持ち手の方が300Wになります。いずれもコンセントに差し込んでから10分から15分程度で焼印できるようになります。 ※電気式焼印の利用可能な焼印のサイズについて…横70mm、縦70mmを上限の大きさとしています。それ以上の焼印製作も可能ですが、加工のやり方については直火式焼印をおすすめいたします。

経木(きょうぎ)に電気式焼印で試し押し

電気ゴテの大きさは違いますが、焼印のサイズは同じMサイズ。

I♡焼印 が、30mm*30mmを100Wの電気ゴテ(真鍮製 →サイズ表) LEATHER TOOLS の方が50mm*16mmを300Wの電気ゴテ(鉄製 →サイズ表)で試し押しをしていきます。ご紹介記事の最後に、動画もありますのでご参考にしていただければ幸いです。

容量の違う電気ゴテでも、どちらもきれいに焼き目が入りました。どちらの焼きゴテも押し付ける時間は短めがいいですね。もちろん充分に焼印があたたまっていることが必要です。

上段が約1秒ぐらいの押しつけ時間で、下段が3秒程度となります。慣れていただければ焼き目・焼き色の加減もコントロールできるかと思います。

薄い素材に焼印加工をする時には、必ず素材の下には焼けてもいい下敷きを置いておくこと。もちろん、水平・まっすぐなものに限ります。今回、素材のすぐ下には、厚紙。そして、その下にコルクのマットを敷いています。机を焼かないように気をつけています。

さいごに

経木(きょうぎ)への焼印加工は電気式でも問題ないかと思います。電気式焼印での加工の際に焼印ができるまでの余熱時間は約10分程度ですが、時間が経過するとともに焼印の温度はどんどん上がっていきます。

本番の焼印加工をする前に必ず一度試し押しをしてください!真っ黒になってしまうことがわかれば、電源をオフにして熱を下げるか、端材などに焼印をおしつけて下げるなどの工夫が必要となります。

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