【試し押し】製品への自作加工を安定させる為に!3種の加工(型押し・箔押し・焼印)

夏らしくガッツリ散髪をして気分もスッキリ! 家族からは向日葵の種みたい、と称された夏のヘアースタイル。 珍しく伸ばしていたので、風呂上がりと朝の支度がめっちゃ楽になりました! さて今日は革製品への名入れ加工の試し押しのご紹介をさせていただきます。

本革の素材への加工では、温度調整ができる機材での加工がおすすめです、 そして温度調整ができる機材の加工できる有効なリーチを事前に調べる事も重要です。 例えば、ホットスタンプTW350の奥行きは、約8cm。 わかりやすく言うと、A4サイズの大きさの素材の中央への加工ができない、などになります。

製品への加工の仕上がりや注意点などをご説明いたします!

製品への名入れ加工について

名入れ加工とは、製品にお客様の名前などを入れること。 ご購入後に、レジの裏などで名入れをしてくれたり、名入れできる機械をど真ん中に置いて 名入れ加工をお客様の目の前で行うなどのサービスの一つとして名入れ。

ご注文後に一定の納期や費用をいただくスタイル、これもサービスとしての名入れ。 いずれも、製品の付加価値や販売強化、商品や自社の製品・サービスの差別化の為に導入されています。

製品押しと素材押し

各種加工の型押し、箔押し、焼印の加工をするのに製品になった状態で名入れ加工などをする場合と、縫製前などの裁断後の生地の状態で加工をするのとでは、 圧倒的に素材のままの状態で加工する方がきれいに安定した加工がしやすくなります。 原因は簡単、水平にセットできるという単純な理由です。

製品に加工する場合には、加工をする場所に制約があったり、製品の仕様上きっちり水平にセットできない事などが多いので、難易度が上がってしまいます。 でも、大丈夫。 製品押しも不可能ではございません。

製品への安定した加工はやる前に決まっている!

製品の形状や状態によって、小道具を用意すれば安定した加工をする事ができます。 まずは、加工位置を決めて、水平にセットできるように治具(じぐ)とよばれる固定できる何かを準備する事から始めます。

よく使うのが、木の端材。洗濯ばさみ。プラスチック製のカード。 身近になければ、100円ショップやホームセンターで製品にあったモノをすぐ集める事ができるかと思います。

ホットスタンプなどの熱を加える加工の場合、熱源であるヒーター部分が製品に触れてしまうと傷がついてしまいます。 あらゆる手段を使って、ロスをできるだけ防ぐ事も大事。 レザーツールズでお作りいただける名入れ用の金属文字も年々改良しており できるだけ、文字の高さ自体も高くなっていたり セットしている際の熱膨張による落下などもしないように、マイナーチェンジしています。

オプションパーツの可動式作業台も製品によってはあると便利です。 腕ミシンのように袋状の製品などの加工を簡単にします。

3つの加工と仕上がり

型押し・刻印・素押し

名入れ加工などに、一番おすすめなのがこの型押し加工。 いわゆる、焼き目まで入れずに型だけを入れる加工になります。 気をつけるのは、型をつける以外の場所を傷つけない。 この一点にさえ注意すれば、難易度は3つの加工のうち一番低いものになります。

製品への加工ではロスが一番怖い、、、 製品の価格によりその怖さのレベルはあがります。 一度入れてしまった加工を帳消し・無かった事にするのは難しいので、 以前高級バッグの試し押しのご依頼があった際には、かなり躊躇しながらやった事を憶えています。

箔押し

設定温度は、約110度。 箔押し加工ほど、水平具合が仕上がりに直結する加工はございません。 例えば、革のシボ(表面のしわ・でこぼこ)なども影響を受けやすく、でこぼこ具合の段差によって、箔がきれいに定着しない事もよく起こってしまう現象です。

製品押しの箔押し加工では、水平にきちんとセットしやすいものに限ります。 箔押し加工では、型押しや焼印加工よりも個人の技術差が少し目立ちやすいかと思います。 他の加工と違い、あまり力を入れ過ぎないのが成功の秘訣! 加工別の特性さえ少しだけ知っているだけで大きな仕上がりの差につながります。

焼印

革への焼印加工では、革の素材により焼き目が入る温度に違いはありますが、 設定温度は約200度前後で焼き色は入るかと思います。

 

電気式はんだごてでも、焼き目をつける加工はできますが、温度調整ができないので 仕上がりを安定させにくくなります。 あと、フリーハンドで加工する為、まっすぐに加工する事も難しいんです。

 

さいごに

製品への加工では、きれいに加工をする事はもちろん、余計な部分を傷つけてはいけない事と 製品によって、水平にセットできるかどうかが安定したきれいな加工ができるかが重要なポイントになります。

カード入れの微妙な段差も仕上がりに影響をかなりあたえます。ボタンなどの飾りなども同じく曲者。 製品押しへの名入れ加工を検討する場合には、最初に製品の名入れ加工をする位置に無理なく やりたい加工ができるどうかを確認しておく事も大切です。

理髪店でのカットは、髭剃りが最高に気持ちいい。 家では、T字の髭剃りなので深く剃ってくれるし、クリームみたいな熱いシェービングクリームとか、蒸しタオルとか、月に一度のリフレッシュ! 鼻に刺さってるのは、ブラジリアンワックス。アイスクリームの棒ではございません。

 

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著者 焼印本舗 店長 岡留

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