店長おかどめ、人生初の登山に行ってまいりました。もうすぐ50代に入ろうかとしているこの歳になるまで、子供のころの遠足をのぞいて登山というアクティビティをしたことがありません。もちろんですが、登った分だけ降りるわけですから、進めば進むほどしんどいのが山登りというものだと考えていました。
そして、初めての登山が六甲山縦走!登山を趣味にされている方は、無謀なチャレンジということが瞬時にわかるはず。下調べもあまりせず、とにかく長い距離(約50km)を歩く(山を登ったり降りたり)だけという軽い気持ちで挑戦を決めました!
※六甲山縦走(ろっこうさんじゅうそう)とは、兵庫県神戸市の須磨浦公園から宝塚までの六甲山系にある山々を縦走する、全長約56kmのロングトレイルコースです。
阪急電車の始発に乗って、スタート地点の須磨浦公園駅まで、遠足気分で向い朝の6時30分に、アラフィフ4名でいざ出発!
最低気温が8℃だったので、ダウンを含めて上に5枚着てのスタート。これが最初の失敗でした。さっきスタートしたばかりなのに、最初の登りで一人サウナ状態・・・はやく脱げば良かったのですが、汗だくになるまで着たまま登り続け、開始15分でのぼせ上がってしまいました。
このあたりから、六甲山縦走の厳しさを痛感しだしたところです。日頃運動していないのもあって、下半身の疲労が蓄積してきているのをひしひし感じます。みんなのペースについていけず、山の中をひとり、とぼとぼとひたすら歩く。
『せっかく登ったのに、なんで降りるんやろう・・・』など、一人で黙々と歩いていると、不思議な自問自答がはじまるのですね。ここで、へばって止まってしまうと、どうなるんだろう・・・いや、それが遭難や!など。無心で歩くことに切り替えるまで時間がかかりました!
鉢伏山・旗振山・鉄拐山・高倉山・栂尾山・横尾山・東山・高取山、スタートしてから11時までに、8つの山を歩きました。
源義経のパネルがある鵯越駅(ひよどりごええき)、これから六甲山縦走をはじめてチャレンジする方には、これだけは言いたい。菊水山に挑む前に、しっかり水分を確保しておくことを!
なぜなら、ここから先、いつも当たり前にある自動販売機、飲み物を販売しているお店がしばらくないのです。事前の準備で飲み物を用意したり、携行食を買ったりはしていましたが、途中で無計画に飲むは食うわしているとあっという間になくなります。
疲れていると、少し先の未来が予想できなくなる。ここの駅には、自動販売機がたくさんあったのに、500ml一本だけしか買わずに菊水山にいってしまったのが関の山・・・
4人が久しぶりにそろった安堵感もあり、予備の水を買うのを怠った結果、やはりみんなとはペースがあわずに、またまた一人旅がはじまりました。山それぞれの標高も行き当たりばったりでいくと、この登りはいったいいつまで続くんだろうか、と不安がつのり余計に脚がうごかなくなってしまいます。
おまけに、水が少ししかないという不安のダブルパンチで気持ちに余裕がなくなり、残っているのは気合だけ・・・
それぞれの山頂から見渡す景色は絶景だったはずなのに、ほぼノールックで通過していました。最初は元気にポーズとか、とってましたが立っているだけでも辛い・・・
体力の限界と日没を迎えて、摩耶山でチャレンジを終了しました。須磨浦公園から摩耶山まで、歩きに歩いて10時間45分、距離にして23kmでした。自分史上、一日に歩いた距離としては、最長です。半分で断念しましたが、10時間歩けた自分をほめてあげたい・・・
乗り物(ロープウェイや電車)や水のありがたさを、これほどまで感じた日はありません。経験や知識不足は、自分を苦しめるということも体験して初めて痛感できました。
次回、残り半分の半縦走は近いうちにリベンジすることを、みんなで誓いました。それまでに、身体と心を整えつつ、装備もきっちりとしたものをそろえて宝塚のゴールを目指したいと思います!
※リュック。ひとりだけ遠足でもっていくような軽いのりの機能ゼロのリュックでいったため、胸の前やお腹らへんで留めるパーツがないタイプ。これが後々、ボディーブローのように効いてきます。あと、一人だけスニーカーで参加・・・何回か、ぐねりました。おそらく痛かったはずですが、山に残される怖さの方が上回って痛みは感じることなく続行!靴も絶対必要だ!すべるすべる、ぐねるぐねる!
残りの半分、宝塚へのゴール編もお楽しみに!