革紙への箔押し加工は職人・専門家じゃないとできない?箔がつく話し

『箔がつく』という言葉の通り、箔押し加工の印刷は、製品をより高級感を加えることができます。 今日は、箔押し加工について、解説していきます!

 

革や紙への箔押し加工は職人・専門家じゃないとできない?

っと思っている方も多いのではないかと思います。 それも当たり前、すでに製品にキラッと輝く箔押しが施されているのは目にすることがあっても、箔押し加工を生で見た人は少ないはず!(最近では、簡単にYoutubeなどで見れますが…)

箔押し加工とは熱を利用した特殊印刷で適温にした版を箔を敷いた素材(紙や革、プラスチックなど)に箔を転写する加工技術。 家にあるようなインクジェットプリンターでも、金属の質感を出力するまでには至らないのです。 意外と知られていないことが、多いのも箔押し加工の実態。

箔(はく)って何ですか?

金色や銀色などの箔のフィルムを圧力と温度で印刷するのですが、このゴールドやシルバーはもちろんですが、本物の金や銀ではございません。 ポリエステルのフィルムに特殊な真空蒸着という加工でアルミニウムを付着させて色の層をコーティングさせています。

この箔には、接着剤の層も含まれており、箔押しする素材との相性はこの接着剤が決め手になるのです。 箔押しの利点は、箔のフィルムでの印刷なのでインクを使わないため乾かす必要がない! 液体では無いので、製品を汚しにくいのであります。

箔押し加工をするまでの手順は?

  1. デザインデータ(お客様)
  2. デザインの版の製造(焼印本舗)
  3. 版を取り付け箔押し(お客様)

1.デザインデータ 箔押しをするには、デザインされた金型を使います。

2.デザインの版の製造 用途・素材にあわせてオーダー焼印の金属の種類を選びます。 焼印本舗の箔押し用の金型は2種類。

マグネシウム製(薬品により金属を溶解(エッチング)させることで制作される金型。主に紙用)

真鍮製(機械彫りにより制作される金型。主に革用で使われています。)

3.版を取り付け箔押し 箔押し加工では、温度と圧力が必須のポイント。 これだけは、どちらが欠けても箔押しが安定しません。 温度調整ができるホットスタンプのような加工道具。 そして、グッと圧力が均等にかけることができる機材が必要です。

よくあるお問い合わせに、 『半田ゴテで箔押しはできますか?』 温度はだせるのですが・・・適温に定めることができないこと。 そして、手動で押す道具なので均等に圧力がかけれないこと。箔押し加工の重要なポイントの2点とも満たせないので、やはり、できません!っとお答えしています。 次は、実際に箔押しをするところです。

一個目の理想の仕上がりを作ることが重要。

適温を見極め印刷対象物に正確に箔を施す。 先に書いたこれが箔押しの原理・原則です! 革や紙、プラスチックなど素材によって適温(箔の種類)と圧力(押し加減)が綺麗に箔がのるかどうかのポイント。

小さいロットの加工でも、大量生産する箔押し加工でも何はともあれ、ひとつめの理想の仕上がりを作るのに時間が必要です。 理想の仕上がりとは、もちろん箔が途切れたりせずに綺麗に転写されているかどうか!

 

受けと治具

素材により、厚みや形状など癖があります。 ※箔押し加工では、箔の種類や適温・圧力などを試してもうまく転写できない素材もあります。→ここでお悩みの場合は、無料の試し押しのサービスをご利用ください!

受けとは? 素材の下に置くクッションのことです。素材に均等に圧力がかかるように、数種類の準備は会った方が解決しやすくなります。ゴムマット、革、樹脂版、厚紙などお持ちのアイテムや100円ショップでもすぐに手に入るものばかりです。

受けの美学、プロレスラーのように技をかけられる技術・・・これではわかりませんね・・・受けにするアイテムを素材にあわせてセットすることでエンボス加工(凹凸)をつけた箔押し加工も可能になります。

治具とは? 次に加工する位置を決めるための位置合わせをする何かの事です。 ホットスタンプのような加工道具では、金型は決まった位置に降りてきます。 加工位置に素材の形状にあわせて、セットができるように先に準備をしておきます。

図工・工作が得意な人であれば、簡単に作ることができるはず。 受けと治具の事前準備をしっかり時間をかけてひとつめの理想の仕上がりを作ってしまえば後は同じように加工をするだけです。

ひとつめの最高傑作までの探り方

箔押し加工の試し押しをさせていただく際に、必ず探る行動についてのご説明です。ググるんじゃなく、ひとつめの仕上がりまでは実験あるのみなのです。

もちろん、数をこなしていくうちに、定石が数パターンしかないってことも見えてくるはず。 チートしたい場合は、お電話ください・・・ ・

受けのアイテム選び(ゴムマット、革、樹脂版、厚紙など) ・治具 素材や製品の形状にあわせて用意。 ・圧力のかけ方については、弱中強。 ・押しあてている秒数、0.5秒、1秒、2秒 ・温度→は箔の種類の設定温度が基本。そこから10℃ずつ上げる。

ゴールドやシルバーの印刷が輝く箔押し

今日は、箔押し加工についてご紹介をさせていただきました。 焼印本舗では、箔のお色はゴールド・シルバー・黒・白の4種類ですが 特に地元企業、関西のお客様は金がお好き!減る数量が銀と全然違います。

意外に黒と白もシックですてきなんですが!黒い革や紙に黒の箔とかで加工すると透明っぽく見えたりするから面白い。ホットスタンプでの箔押し加工は、卓上タイプなので圧力に限界があります。

モノづくり企業、ショップ、クリエイター、職人の皆様に業務用の加工道具として導入していただいております。 ロゴや文字などの真鍮製・マグネシウム製の焼印、名入れで使う真鍮文字アルファベットなどを使い箔押し加工が自社(分)でできる加工をしてみたい!

初めての自作加工でも安心して導入していただける無料の各種サービスがありますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。 今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。

店長 おかどめ


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著者 焼印本舗 店長 岡留

焼印本舗 岡留 祐介

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