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名前入りグッズを自分でつくれる焼印・刻印アルファベットセット。
外注?自分でする名入れの違いについて
外注?自分?名入れができる真鍮文字アルファベットとは?
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ランドセルへの名入れ刻印を自社ではじめるやり方。
ランドセルの素材としてよく使われているクラリーノという生地への名入れ加工が今回のご依頼になります。
人口皮革の素材とランドセルという少し大きい製品への名入れが可能かどうかをご紹介致します。
本革と比べて人口的に作られたクラリーノは重さも軽く、価格も安く水にも強い。
かくいう私の息子たち2人ともクラリーノ素材のランドセルです。
色の種類も豊富で選ぶ楽しさもありますね!二人とも定番の黒色チョイスしてますが・・・
人口皮革への加工は何度か経験がありますので早速試し押しをさせていただきます。
縫製後の製品への加工となりますので、いつもの形状チェックからいってみましょう。
形状チェックとは?
加工する位置が水平にセットできるか。
名前を入れたい加工位置でホットスタンプにセットできるか。
このポイントに重点をおいて確認します。
加工位置は、ランドセルの内側のフラップ。Yのような形の部分。ベロという名称。
そして、裏側には金具と錠前をつなぐ部分のパーツがあります。
これが水平にセットする邪魔になります。
作業台では見えにくいのでこの部分のかわし方のイメージです。
これでフラットにセットすることができそうです。
名前を入れたい加工位置でホットスタンプにセットできるかの確認。
錠前の金具の長さがあるので、通常のアルミスロット(1行)では少し加工位置に届かない。
ホットスタンプの支柱から文字が降りてくる加工位置の距離は約8cm。
そんな時にはこれ!
アルミスロットの2行バージョン。
いつものセンターの1行ではなく、前後に2行の溝が切ってあります。
1行だと届かなかった加工位置に4cm程度届くようになります。
先ほどの治具替わりの金属のバーをセットして加工位置の確保ができているかをチェック!
少し余裕がありそうです。
治具は通常、作業台に固定している方が望ましいです。動くと意味がありませんので。
場所が決まってくれば、いかに同じ位置に安定して早く置けるかを考えて治具を固定していきます。
ランドセルの場合、他の素材や製品、加工位置にしたい場合があるので完全に固定するのではなく、付け替えできるような固定方法がおすすめ。
準備が整いましたので、名入れ加工をしていきます。
お名前の文字アルファベットを選び並べてみます。
真鍮の文字スロットに文字が中央になるようにセットします。
文字スロットには鉛筆でセンターの位置がわかるように落書きしています。
ケガキで中央部分に線をひっかいてしまってもいいかも。
設定温度を高くし過ぎてしまいました・・・150℃。
前回の記録みながら試したのですが、やはり試し押しは重要です。
設定温度を110℃にして軽めに押すときれいに型がはいりました。
水平にセットできていれば、人口皮革への型押しは特に難しい加工ではありません。
設定温度をとても大事です!
電気式の半田ゴテなど温度調整ができても曖昧なものでの加工には不向きとなります。
いや、できません!といっても過言ではありません。
過去に合皮に半田ゴテで試し押ししたこともありますのでご参考にしてみてください。
人工皮革や合成皮革(合皮)にも焼印はできる??
人口皮革や合皮への型押しはへこますというよりかは、やさしく溶かす!イメージです。
箔押し加工との相性も良い素材ですが、製品への加工では中綿のクッション性が箔押しの邪魔になります。
製品への名入れ加工やロゴの加工などは、最後の工程となりますので失敗はいただけません。
高額なバッグや製品への名入れで多いのが取り外しができる革タグ、ネームタグへの加工が多いようです。
名入れサービス導入前には、試し押しモニターをご利用していただき加工の難易度や仕上がりを確認してからご検討されることをオススメ致します。
ご希望の加工位置でうまくいかない場合でも場所を変えてみたりするなども試し押しでテスト致します。
文字のサイズや難易度にあわせたフォントデザインなどもわかりますので導入の不安を事前に解消できます。
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