エラストマー樹脂という素材の製品へのロゴ入れ加工をしています。柔軟性があり、曲面部分へのロゴ入れです。熱転写による箔押し加工の手順と製品の形状にあわせた加工の方法をカンタンにご説明させていただきます。
・使用している道具と刻印の種類
・立体の形状の製品にロゴをいれるために
・設定温度と押し具合
使用している道具と刻印の種類
加工道具は、箔押しの加工をする場合には温度調整ができる機材のホットスタンプTW350を使っています。ロゴの刻印の種類は、金属の素材ではなくシリコン樹脂製の刻印になります。
熱転写の箔の種類は、ナイロン系素材用の箔を使っています。
製品素材と似ている特徴のシリコン樹脂製の刻印は、柔軟性があるため緩いアールの曲面への加工などで使えます。
樹脂系素材の製品への箔押し加工を金属の刻印を選択した場合、仕上がりにムラが発生しやすくなります。熱転写の箔押し加工ではなく、溶かす(型押し)加工の場合には金属製の刻印の種類を使います。
シリコン製刻印は、裏が水平になっているためホットスタンプへの取り付けは、耐熱用両面テープを使っての取り付けとなります。
金属と金属をひっつける特殊なテープで、熱をかけてあげると粘着力が出ます。テープの種類により、耐熱温度が決まっているのでご注意ください。特殊なテープの名前は、ボンディングテープといいます。
※耐熱温度の上限の目安は200℃程度です。
立体の形状の製品にロゴをいれるために
製品へのロゴ入れをする時に、加工位置(ロゴを入れる場所)がまっすぐに置くことができない場合には、中敷き、下敷きなどを準備する必要があります。
立体部分の空間を埋めて加工位置部分にロゴがあたる際に安定している状態がきれいな仕上がりにつながります。今回の製品は、ゆるいカーブがついていますが、刻印をシリコン製のものを使うため、完全にまっすぐではない状態でおしていきます。
隙間を埋めるものの高さは、製品のへりの高さよりも高い大きさのものを用意します。大きさについては、ロゴのサイズよりも大きいもの、製品をのせた場合にグラグラしない程度の大きさで準備してください。
そして、下や中敷きにするものは、必ず水平なもの!これが重要です!銀色はアルミの板で、黒く見えているものはゴムマットです。置く順番は、下から、アルミの板、次にゴムマット、そして製品をのせます。箔押し加工をする場合には、製品の上のロゴが入る部分に箔をのせてください。
設定温度と押し具合
箔押しの加工の際の温度の設定は、箔の種類で決まります。ナイロン/ビニール系素材用の箔は、130℃です。
ロゴをいれる部分が曲面のため、少し強めに押し込む必要があります。押し当てている時間は、3秒程度。
デザインの線と線の隙間の狭い箇所には、箔が残ってしまいますが、熱がかかっていない部分の余計についてしまった箔は取り除くことができます。
※マスキングテープなどの粘着力の弱いテープなどで除去できます。
しっかりとゴールドの箔が定着した仕上がりです。画数の多い漢字や、ふりがなの隙間に残った箔はテープで取り除いています。
まっすぐフラットな部分への箔押し加工では、それほど強く押し込まなくても綺麗に箔押しができます。
製品の形状やロゴデザインなどによって、準備するものや、押し方に違いがあります。ご参考にしていただけましたら嬉しいです!
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