柔らかな感触のフロッキー加工されたジュエリーケースに箔押しで名入れができるかを試しましたのでご紹介させていただきます。宝石などのケースでよくある、モケモケしているあの素材です!阪急電車の座席も似たような手触りです。調べると阪急電車の椅子は『モケット』という厚手の生地で、けばのある起毛した生地だそうです。
なんとも不思議な感触のフロッキー加工は、静電植毛という表面加工技術で電気の力で短い繊維を植え付けているそうです。店長おかどめの頭頂部も少しフロッキー加工してほしいです。痛くなければいいですけど・・・
表面の凹凸は、感じ取ることはできませんが、ひとつ気になることが!それは、今回のジュエリーボックスの形状というか仕様で、パカッと完全に開けない構造になっている点です。
こちらのボックスは、スライドして開閉できる仕組みになっており、蝶番のようなパーツの仕様上、上と下の箱部分を別々にすることができません。箱の上部、表面に加工をする場合に、空洞になっているため、文字の刻印を押しつけた際にたわんでしまうことが予想されます。
高さが丁度良い金属を中に置いて箔押し加工をしていきます。本当はもう少し背の高い詰め物を入れたかったのですが、ジャストサイズだとふたがしまりません・・・
何回か試し押しをしてからの、ようやく綺麗な仕上がりができました!裏面部分で試し押しの試し押しをしているのですが、詰め物が甘いことと、加工位置の裏面に中綿(クッション)のようなものがあるため、仕上がりが安定しません。設定温度110度で、箔押し加工では珍しく5秒ぐらい押し付けています。
短い繊維の隙間まで箔を定着させるために、いつもより長くおしております!それでも、やはり、失敗してしまうことが多く、今回のジュエリーボックスへの箔押しはあまりおすすめいたしません・・・
拡大すると、文字の外側まで箔がべったりついているのがわかるかと思います。長く押し込むとこのように余計な部分にまで箔がついてしまいます、ただしフロッキー加工がほどこされている素材への箔押しでは、しっかり目に押し込まないとこのように箔自体がつかないことがあります。
最後に、同じ設定温度110度で型押しをした仕上がり画像です。フロッキー加工で植え付けられた繊維を熱で溶かして型をいれる!箔押し加工より目立ちませんが、文字入れ加工のミスは圧倒的に減らすことができます!光の加減によっては、意外と綺麗なんですが、今回のご依頼は、箔押し加工でしたので、少し残念な結果となりました。
試し押しのサービスでは、事前に素材や製品をお送りいただけましたら、ご希望の加工にてロゴ入れや名入れのテストをさせていただきます。試し押し後の素材や製品は、お客様にご返送させていただきますのでお手元で加工の仕上がり具合をチェックしていただけます!往復の送料のみのご負担ですのでお客様にご利用くださいませ!