焼印と箔押しの違い....1
ホットスタンプを使っての焼印加工と箔押し加工…
使用する版の種類は、真鍮深堀版、マグネシューム版….また、加工する素材も色々…ヌメ革の様な硬目の革、後は最近良く使われているコンビ革(所謂鞣し加工工程でドラムと併用して囲うされるヌメ革)クローム革等。まず今回サンプル加工のご依頼を受けた革にエンボス加工をヌメ革、コンビ革、クローム革、合皮、薄い革、硬目の革とそれぞれ違う種類に施します。
今回使用した版は弊社のオーダーフォントpro3mmの活字を使っています。それぞれ2回温度を変えてエンボス加工しておりますが、温度設定はどの革に対してもほぼ同じ温度、条件で押しています。やはり革..素材によってかなり違いが出ます。もちろん、適切な温度を設定してやればそれぞれの革に綺麗にエンボスを付ける事は可能です。
特に、この活字ですと。真鍮深堀版も同じ条件になるので、綺麗にエンボスを付ける事は可能です。しかし、版の大きさ、そして版凸面の広さによって条件が変わってきます。やはり、版の凸面が大きいとその分プレスに大きな加重が必要になるのでこの小さなホットスタンプでは限界があります。特にマグネシューム版の場合は、版の深みが浅いので厚手の革、特に柔らかい革の場合は版以外の部分にまで焼目等が付いてしまう恐れがあります。それに、ロゴの場合は版の凸面が広いのが多いので特に刻印し難いです。
出来るだけ、真鍮深堀版をお勧め致します。
軽いエンボス加工とか、薄目の焼き目だけならまず問題はありませんが。今回使用した活字の様にシャープな線で作られていると、ほぼ問題ありません。
この状態で、焼印”焼き目を付ける”となると、温度設定を200°まで上げてやるとヌメ革の場合は焼印になります。(注意 サドルレザー、タンロー等硬いヌメ革は200ボルト使用が必要になる場合があります)
クローム革に焼印を入れる場合は注意して下さい。
種類によっては焦げてしまったり、破れの原因になります。以上の加工を見て頂いてもホットスタンプによるエンボス加工は他の素材、紙等でもほぼ可能です(あまり硬い紙、圧縮材等は不可能な場合があるので、前もってテストして下さい)これが箔押しとなると、全く違ってきます。箔押しの条件と対策は次回のブログで紹介します。